英会話は楽しいけど役に立つ?
自分たちが英語の学習に苦労した経験から、せめて子どもには早めに英語を身につけてほしい、そう思う親御さんも多いでしょう。
まずは英会話教室などに通わせるという方法をとる人もいると思います。ネイティブの先生や同世代の友達と一緒に楽しみながら、英語が身につけば言うことなしです。
ただ、英会話は役に立ちにくい面があります。
それは、英会話は文字通り英語で会話するためのものですが、日本ではその機会が少ないからです。
また、学校で学ぶ英語は文法や文の作りなど基礎的なものなので、英会話とは大きく違うということもあります。
子どもに勧めたいのは何か
ではお子さんに英語を身につけてもらうには、何がいいのでしょう?
英語ができるとは、「聞く」「読む」「話す」「書く」ができる状態です。この「聞く」「読む」「話す」「書く」を4技能といいます。この4技能を上げられるよう、楽しく効率的に学習していくことをおすすめします。
4技能を効率よく学ぶには、専門のスクールを利用することをおすすめします。
もちろん自宅で絵本を読む(ネイティブの音声付き)ことで、「聞く」「読む」を学ぶことが出来ます。また、ネイティブの音声をシャドーイング(自分で発音)し、ディクテーション(書き取る)する方法で、学習することもできます。
しかしながらこの学習方法は、親御さんの協力が必要なため、専門スクールを利用されたほうが費用対効果が高い場合が多いです。
TOEIC®は子供も受験可能
さきほど記載した、4技能を数値化するものが、TOEIC®L&R(「聞く」「読む」)、TOEIC®S&W(「話す」「書く」)という試験です。
TOEIC®と聞くとビジネス英語のイメージがあり、一見子どもたちには関係性が薄いように思えます。
しかしながら、実は世界160か国で行われている英語のコミュニケーション能力を数値に表すテストなのです。子どもでも受験することができるので、1年に1回など、ゲーム感覚で定期的に受けることをおすすめします。
また国としても、センター試験を2020年1月で廃止し、名称を「大学入学共通テスト」に変更し、内容も民間の英語試験を導入する方向でいます。民間の英語試験とは、実用英語検定試験(通称英検®)や、TOEFL®、TOEIC®などの導入を予定しています。
しかも2025年には民間の英語試験のみ実施するという発表も出ています。大学に行く、行かないはまだわかりませんが、今のうちに英語対策をしておいたほうがいいでしょう。
なぜ国がここまでするのか?
それは、中学校・高等学校で英語を学ぶ機会があるのに、日本人がほとんど英語を話せない・活用できていない背景とグローバル化の波が来ていることがあります。
これからの社会は海外に行かなくても、諸外国の方が留学や就職などで日本へやってきます。
日本にいれば日本語だけでいいという時代は終わりつつあるのです。その為、根本から英語教育を変える必要があると国が判断したのでしょう。
「聞く」「読む」「話す」「書く」の英語4技能が必要とされる時代がきます。今後は英語を使って何をしたいか、何ができるかが求められていくことを頭に置いておきましょう。
これから役に立つのは・・・
このように政府も英語教育に力を入れており、身近に迫ったグローバル化に向け対応を始めています。その一つのきっかけが2020年に行われる東京オリンピックです。
文部科学省はさらに先の平成62年(2050年)に、英語などを使いコミュニケーションを図る手段として想定しています。とはいえ、今までは小学校、中学校、高等学校の連携が薄く成果が出なかったといいます。
そこで、各学校での目標を設定し、そのための行動を実施しているのです。具体的には2020年から小学校高学年で、英語が教科化されます。
それに伴い、ALTと呼ばれるネイティブの会話ができる教員の配置や、英語のみならず他の言語の存在についても楽しみながら触れていきます。
中学校では、今までの語彙がどれだけ身についたかという視点での評価から、英語を使って何ができるかを重点に置きコミュニケーション能力を身につけられるように指導をしていきます。
英語を取り巻く国内の教育体制は、このように変化しています。
お子さんの将来のためにも、英語4技能が身につく学習方法を選んであげたいですね。
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